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オプティカルコンタクトとは、高精密度に研磨された2つのプリズムを、接着剤を使わずに接合する技術のことです。プリズムの内部に存在する分子同士は互いに引き合い安定している状態を保っていますが、高精密度に研磨されたプリズムの表面の分子は結合されていない状態で、極めて不安定な状態(活性面)となっています。
この高精密度に研磨したプリズム平面同士を密着させて、不安定な分子を互いにコンタクトさせると、表面の分子に相互作用が働いて内部の分子のように安定した状態になります。この特性を応用した接合方法をオプティカルコンタクト接合といいます。
当然強力に結合させるためには、いろいろなノウハウが必要です。たとえば化学反応を促進させる技術です。一般的な研磨技術では、オプティカルコンタクトを成立させるだけの高精密度は得られません。さらに上を行く超高精密な技術を取得しようと、三井光機製作所では長い年月をかけて、研磨の技術を高めています。
たとえば、プロジェクターや医療機器、青色レーザー光を使う光ディスク技術などが普及していますが、こうしたレーザー光学機器には「偏光ビームスプリッター」と呼ぶ接合型光学素子を必要とします。
この偏光ビームスプリッターをつくる際、接着剤を使用して接合した場合、高照度、高温度の環境下で用いられるプロジェクターの光学系、また、高出力青色レーザーを用いる光学機器では、接着剤の劣化に伴う光学性能の劣化が非常に問題となります。特に405nmレーザーを使用する製品に用いる場合、非常に強いパワーのため、接着剤で接合したプリズムは、接着剤自体がダメージを受けて劣化が進み、ある程度時間の経過後は映像自体の問題が生じます。接着剤は約100℃位までしか耐えられないため、より高輝度の光源を与える製品は温度が異常に高まり、接着剤で接合した接合面が剥がれる事態になります。このような事例は、実際に起こっている現象です。それが結果的に、光学機器全体の寿命を決めてしまうことになります。この問題の対応策として、接着剤を全く用いない「オプティカルコンタクト接合」という技術が必須となります。
当社が有する二つの技術「超高精密度プリズム研磨技術」と「超高性能薄膜コート技術」が、同業他社との技術優位と当社の独自性をはっきり表しています。